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2016.04.11

ギア・モノ・コト

春でございますね。

 

皆さまがお住まいの土地に於かれましては、
もう、桜前線は通過していきましたでしょうか。
それとも、まだこれからのお楽しみでしたか。

 

はてさて。

 

そんな春のいちにち、去る3月26日に、GEA では特別なイベントが催されました。かねてからこの日記でもお伝えしております、佐藤繊維が世界に打ち出す新ブランド991(キューキューイチ)。そして、これまた佐藤繊維が、今や世界に誇る自社ブランド M.&KYOKO 。そしてそして、セレクトショップとしての GEA でお取り扱いをさせて頂いています、国内外のファッション・ブランド。これらの16年秋冬シーズン向け新コレクションをお披露目すべく、GEA の顧客さまらをお招きしたファッション・ショーが催されたのでした。

 

たくさんのファッション誌や業界のジャーナリストの方々にもお越し頂きましたので、この模様は今後、皆さまのお目に留まるようなこともあるかと存じます。取り急ぎ、産経デジタルさまの素晴らしくまとまった記事を、ウェブから拝借。

 

山形・寒河江発ブランド「991」
世界へトレンド発信目指す
http://www.sankei.com/life/news/160331/lif1603310011-n1.html

 

モデル、スタイリスト、ショー監督、音響、照明、エトセトラ。そして、アフターパーティを彩るお料理に腕を振るうシェフ。日本中から、その「道」のプロフェッショナルの方々が、桜はまだもう少し先、な寒河江に集い。そこに、佐藤繊維の社員の皆さんの力も結集され、それはもう、見事なショーとなったのでありました。

 

会場となった GEA#1(ファッション棟)では、ショー前日から、関係者の皆さまが夜を徹して準備をされていて。わたくしめが、いそいそと到着した当日の朝には、既にファッション・ショーなモードに。いつもと違う GEA#1 女史の艶っぽい雰囲気に、ドギマギするわたくしなのでありました(いや、いつも素敵やけども。いつもに増して、ね)。

 
 

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ショーの前には、Masaki さんプレゼンツによる、
プレス関係の方々をお連れしての工場見学ツアーも。

 
 

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ショーの前に工場を見て頂く。
これは素晴らしい趣旨でしたこと。

 

こちらの様子は、またの機会に。

 
 


 
 

ショーの模様を動画に収めるべく、
大きなビデオカメラが3台もスタンバイ。

 

えらいこっちゃ。

 
 

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そして、ショー開始!

 

からの。

 

実際のショーの模様は。

 

今後、続々と配信されるでしょう。
各種媒体さまらにお譲りするとして。

 
 


 
 

モノからコト。

 

消費が成熟した日本を含む先進国で、最近、いや、もはや長らくと言えますでしょうか。唱えられていますこのお題目。僭越ながら、わたくし、お仕事柄、東京のみならず、パリやロンドンやニューヨークといった街で、いわゆる「トレンディ」なお店を、多く訪れたりも致します。どこも、この「モノからコト」を念頭に、色々な工夫をこらしています。そうしたお店で、わたくし自身、感心し、楽しませて頂いていることは確か。しかしその実、本当の意味で「コト」を押し出すのは、なかなかに難しいのだな、というのが、偽らざる印象でもあったりするのでして。

 

小売店に於いて、直接の商品である「モノ」ではなく「コト」からお金を生むのは、そう簡単ではなく。それでいて、大都市に構えるお店は、手狭なスペースに、目の飛び出るような賃料が、毎月、毎月、課されるわけで。となると、コトだコトだと言いつつも、取り敢えず、目前のモノを効率良く売り捌くことに、心血を注がざるを得ないのは、現実問題、これ已む無し。

 

翻(ひるがえ)って GEA 。

 
 

例えば。

 

ショー後の店頭販売イベントにて耳を澄ませば。

 

お店でお取り扱いをさせて頂いています、
某フランスの有名ブランドのニットを手に取り。
販売員さんが、お客さまにお話することには。

 

このニットに使われている糸は、隣にあるウチの会社の紡績工場で紡がれたものなんですよ。更に言うと、その糸の原料となる羊毛は、オーストラリアで素晴らしい自然環境を整えて羊を買っている農家さん、ウチの社長のマブダチなんですけれど、そこから直接仕入れさせてもらっているものなんです。

 

普通、原料になる羊毛っていうのは、色々な農家のものが混ぜられて流通しているので、ひとつの農家の手による原料というのは、買えないんです。でも、ウチの社長が、農家のおじさんを口説いて、直接、買ってくるんですよ!

 

そうして、隣の工場で紡がれた糸が、このブランドのイタリアのニット工場、そう、ブランドはフランスですが、このニットは made in Italy なんです。そのイタリアの工場で、こうしてニットに編み上げられたんです。そして、ブランドの本社があるパリから出荷されて、ここ寒河江にやってきました。

 

ちなみに、そのイタリアのニット工場にも、ウチの社長は押しかけて、友達になっちゃったみたいですけど。ウチの糸の扱い方を教えてやる〜って。日本の紡績工場のヤツがわざわざ来たのは初めてだ、って、えらい驚かれたみたいですけど(笑)。

 

なんて。

 
 

続いて、例えば。

 

華やかなショーの脇に目をやると。

 

準備が整い、いよいよ明かりが落とされた GEA#1 にて。顧客さまや、ジャーナリストの皆さまにお座り頂いた、その後ろで、モゾモゾと。工場のおばさ、いや、ごほん、お姉さまや、若手のニット技術者のお兄さんらが、壁や柱の間の狭いスペースに身を寄せ。991や M.&KYOKO といった、まさに自分たちがつくった商品らが、華やかなファッションショーの場で、かっこいいモデルさんに着せられ、お披露目されるのを。暗がりから目を凝らして、見入っていて。ショーが終わり、後片付けまで終えた、その後に。

 

今日、凄かったなあ。
おぉう、感動したべ。
ちょっと、語らうかあ!

 

なんて言いながら、飲み屋に繰り出していくのです。
いや、ただ飲みたい口実なのかもしれませんが(笑)。

 
 

更に、例えば。

 

ショー後に GEA#2(雑貨・カフェ棟)で催された、
素朴で、それでいて豪華な、アフターパーティに潜入すると。

 
 

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色とりどりの山形野菜、お肉が並ぶテーブルを前に。
ゲストの皆さまに向けて、Masaki さん曰く。

 

大都市では実現が難しいような、地方ならではの魅力を、GEA では提案をしていきたい。商品を見るだけではなく、空間自体を楽しんでもらえるような、そんなお店にしていきたい。キーワードは『田舎で素敵に』とでも言いましょうか。

 

と熱弁。

 

聞くところによると、いまのカフェに加えて、山形の食材を楽しんでもらえるレストランを「近日中に」オープンすべく、GEA#2 では目下、急ピッチで拡張工事中だとか。ちなみに、今回のアフターパーティでは、そのレストランのシェフに就任される方が、素晴らしいフードを供されたのでした。

 

そう言えば、GEA が開店したころ、Masaki さんから「R ちゃあん、数年後には、レストランも併設したいと思ってるんよぉ」と聞かされたことを思い出します。あれから、まだ1年くらいしか経っていないのですが、Masaki さん、いったいどんなカレンダーを使っていらっしゃるの? というギモンは、そっと胸にしまっておきませう …。

 
 

さて置き。

 

こうして例に挙げましたような、
GEA を取り巻く素敵なシーンの数々。

 

こんなにも、語るべき「コト」に溢れたお店って。
世界を見渡しても、はて、そうそう無いのでは?

 

稀に見る、本当の意味での「モノからコト」を。
GEA なら体現できるかもと、改めて膨らむ期待。

 

そんな、寒河江でのいちにち。

 
 


 
 

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ところで、わたくし。

 

当イベントには裏方として参加をしている手前、
アフターパーティのフードには手をつけられず。

 

ファインダー越しに悶絶すること、嗚呼、数時間。
この恨み(?)は新 GEA レストランにて晴らすべし!

 

例の Masaki さんの特殊なカレンダーが、
今より更に、急ピッチで進みますよう。

 

「早く早く」と、手のひらを返したように、
待ち望むゲンキンなわたくしなのでした。

 
 
 

そうそう / 特命書記 R

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