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2017.04.19

旅する見本帳!

台湾そして上海と、ここ最近はアジアを飛び回っておられる様子の Masaki さん。今のところ、海外はヨーロッパしかご一緒することがない、わたくし特命書記。興味津々で動向をチェックしております。

 

さて、とは言いながら。3月のヨーロッパのファッションウィークで Masaki さんに同行させて頂き、見聞きし。皆さまにお伝えできることも、まだもう少しございますよってに。改めて、お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 


 

 

3月あたま。とある雨の強い日、パリ。
レピュブリック広場からほど近い雑居ビルに、
濡れた髪の毛を束ねた Masaki さんの姿が。

 

 

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降りしきる雨の中、石畳のパリの街を。
トランクを転がし、転がし、やってきた模様。

 

エレベーターに乗り込み、部屋に通される。
いつもに増して、真剣な表情の Masaki さん。

 

 

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はてさて、なにを隠そう。この日は、佐藤繊維が誇るそのスペシャルな「糸」を、とあるパリの高級ブランドにプレゼンテーションするというアポイントがあり。パリで、自社のニットアパレルブランドである M&Kyoko を展示会に出展しつつ。その合間を縫って、こうして糸の売り込みにも奔走するという、その Masaki さんに密着させて頂いたのでした。

 

さて、いざ現場の様子をお伝えする前に。今回のアポイントに至る背景。それが、お聞きするに、なんとも。イッツ・ア・スモールワールドを地で行くストーリー。まずもって。今回、糸のご提案をするお相手は、GEA でもお取り扱いがある、フランスの某高級ブランドでして。こちらのブランドを、GEA で初めて買い付けた際。パリのショールームで、バイヤーさんに同行していた Masaki さん。商品を手にとって、すぐさま、ピンと来たようで。このブランドのものづくり、素材選びに対する姿勢はいかにも本物だと悟り。

 

 

これは …

 

佐藤繊維の糸を使って頂くにふさわしいぃ!
早速、コンタクトするんだあぁ!

 

 

と、周囲が軽く驚くほどのボリュームで。しかし、昂(たか)ぶった Masaki さんからすれば、それでも、十分に抑えたトーンで。そのときもたまたま、隣に居合わせたわたくしに、叫んだ、いや、あくまで囁(ささや)いたのでした。

 

帰国して、いざ。バイイングの顔から一転、今度は糸作家として、ブランドにメールでコンタクト。そこで登場してこられた、先方のニット部門のデザイナーさま。それが、なんとたまたま、既に佐藤繊維とお互いを知る仲だったという。メールでのやり取りで互いの名前を見合って「あのときの!」てなもんで。しかも、以前の出会いというのが。佐藤繊維の糸が使用され、当社が世界で脚光を浴びるきっかけにもなった、とある超大手フレンチ・メゾンのニットアイテム。そのとき、そのメゾンで、ニットデザイナーとして佐藤繊維の糸を抜擢して下さったのが、このデザイナーさまだったという。そして、今回のパリでの再会。

 

志(こころざし)を持って仕事をする人たちというのは、離れていても、いつだって同志であり。たとえ、世界広しと言えども。偶然か必然か、こうして引き合うものなのだと、感心せずにはいられません。嗚呼、素晴らしき世界かな。

 

そう、素晴らしき世界。しかし、とは言え、ここは厳しいビジネスの現場でもあり。「以前のメゾンでは、値段を気にすることなど無しに、とにかく最高の素材を使うというスタイルで仕事をしていたけれども。いま私がいるのは、高級とは言っても、より現実的な価格設定が求められるコンテンポラリーなブランド。素材の値段も慎重に見極めないといけないの」と彼女。チラリと Masaki さんの目を覗き込む。しばしの沈黙。

 

 

おぬし … 望むところ!

 

 

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といった風情で。再開を喜ぶかのように。以前の出会いから、また更に進化した、新たなクリエーションをぶつける Masaki さん。厳しくも、しかしこれもまた素晴らしき、ビジネスの世界。

 

 


 

 

ちなみに、ちなみに。Masaki さんの留まるところを知らぬ創造性のせいで。いや失礼、そのおかげで(!)。佐藤繊維における糸の提案資料は、常々、膨大なものになります。しかも佐藤繊維の場合、他に例を見ないような、特殊な糸を開発し、提案することが多い手前。この糸を使って、さて、どんなことができるのか。それをデザイナーさんに想像して頂くための助けとして、編み地(その糸を実際に使って編んだ生地見本)もふんだんに用意することになり。かくして、寒河江の本社では、シーズン毎に、大量の糸のプレゼン資料を作成することになるのですが。社員の皆さんが、床一杯に素材を広げて、日々、工夫を重ねつつ、資料用のファイルを手づくりされているのでございまして。

 

そう言えば、わたくしも。特命書記として、佐藤繊維に関わらせて頂くことが決まって、まず始めに。この資料づくりをお手伝いさせて頂きつつ、糸の勉強をしたことを思い出し。寒河江とパリ、一見、そうそう関わることもなさそうな、遠く離れたふたつの街で。それぞれが、それぞれの持ち場で活躍することで、佐藤繊維の糸が世界に広まって行くのだなあと。

 

自分も、ほんのわずかとは言え、寒河江でその準備のお手伝いをしたことがある、糸の見本帳。それが、パリで。Masaki さんからデザイナーさまへと手渡され、そして、うず高く積まれていくのを見て。そして今回の、佐藤繊維とデザイナーの彼女との、驚くべき再会のストーリーなんかも、これまた、合わさって。なんとなく。世におけるヒトやモノの繋がり、みたいなことに、思いを馳せる。そんな、雨降るパリでの素敵な時間、なのでした。

 

 

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Masaki さん、そして、お膳立ての寒河江の皆さま。
プレゼンテーション、お疲れさまでした!

 

 

 

そうそう / 特命書記 R

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