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2016.09.01

召し上がれっ!

前回、提出をさせて頂きました「復帰レポート」たるや。
盛夏のニッポンと、初夏のフィレンツェとのあいだを、
山形名物「だし」を介して行き来するという試みでした。

 

となると。

 

で、Masaki’s Kitchen もいいのだけど。
肝心の展示会のほうはどうだったのか?

 

という、当然の疑問。
いや、もはや疑念と言うべきか。
立ち昇るのも当然かと思います。

 

そうした不穏な空気を取り払うべく、
ついで(こら)に肝心の日中の出来事も、
極々簡単(こらこら)にレポートを。

 

 


 

 

佐藤繊維が世界に打ち出すニット・ブランド「991」は、
Pitti Uomo にはデビューから続けて2度めの出展となり。
まさに、これから認知を上げていかんとするステージです。

 

 

WP_20160616_17_35_11_Pro

 

 

こうしたトレードショーでは常のことでありましょうが。
継続して出展する気概のあるブランドは、同じブースで、
同じデコレーションで何シーズンもかけて見せ続けることで、
バイヤーさんらに段々とイメージが浸透するものでして。

 

特に欧米のストアは、日本のストアに比べて、
お店で置くブランドをそうそうは入れ替えない。
よって必然的に、新しくデビューするブランドが、
いきなりオーダーを得ることは簡単ではなく。

 

継続して良いコレクションを発表することで、
ようやく彼らの目に留まり、そして足が止まり。
ついには、オーダーがどうという話になるのですね。

 

このように、海外のストアとの取り組みは、
関係を構築するのに時間を要する分、
いったん始まれば、その関係は長続きするとか。

 

以上、小耳に挟んだおはなし。

 

 


 

 

さて今回の「991」はと言えば。
2017年春夏シーズン向けコレクション。

 

引き続き、最高の素材を使い、最高の技術を注ぎ、
ヘンタイ的なアイテムを発表しておるわけですが。

 

 

WP_20160616_15_40_56_Pro
(和紙とシルク混の糸ですって!)

 

 

今回、短い時間ながら私が取材をしていた中で、
どうしてもコレだけは記しておきたいと思ったシーンが。

 

ふらりとブースに訪れた、とある海外のバイヤーさま。

 

Masaki さんのからの、熱〜い商品説明を聞きながら。
ふと、彼が漏らしたコトバが、私の耳から離れずで。

 

「未来のビンテージ」だな …。

 

ぽつりと、そう仰ったのです。

 

つかず離れずの距離で聞いていたわたくし。
これは、密かに、しかし、ものすごいコメントだと。
思わず、その場で考えこんでしまったのでした。

 

わたくしも、あくまで裏方としてではありますが、
GEA の買い付けのお仕事に携わらせて頂く中で。

 

あまたの、いわゆるブランドの商品を見て回りますが、
そのような評価を得られ「うる」ようなブランドがあるか。
いや、もう少しハードルを下げたとして、少なくとも、
そのような志で世に問うているようなブランドがあるか。

 

これは、なかなか厳しい質問になるのではと思います。

 

未来のビンテージ。

 

「991」のような、いわば新興ブランドに対して、
これは、最上級の評価と言えるのではないでしょうか。
重い責任が伴う評価、とすら言えるかもしれません。

 

 


 

 

既にうだるような暑さでした、6月のフィレンツェ。
まだまだ、太陽はカンカンの、遅めの午後。

 

お客さんが、一瞬、途切れたのを見計らって。
Masaki さんからユーロ紙幣を数枚ほど受け取って、
チョコ、バニラ、ピスタチオ、シングル、ダブル、
コーン、カップと、皆さんからのオーダーを承り。

 

いざ、おやつの調達と、会場内のジェラート屋台に走るも。

 

ひとつ、ふたつと手に持って、みっつめを待とうものなら、
その頃には、ひとつめは溶けてなくなってしまいそうで。
数人分を、何往復かに分けてデリバリーせねばならぬほど。

 

 

WP_20160616_16_00_01_Pro (2)

 

 

わたくしの記憶も、同様に溶けて失われてしまう前に。
これだけは記さねばと、慌ててサーブさせて頂く次第。

 

未来のビンテージ。

 

フィレンツェから、ボナペティート!

 

 

そうそう / 特命書記 R

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